Alone In The BAKA
来週はクリスマス。
ということは…?
そう、今年も早いものでホームアローンの季節です。
金曜ロードショー年末のお約束。
毎年12月の半分はこれ流せばいいという約束動作は仕事として楽ですね。
毎年見よう見ようと思って見ないまま20年以上経っているので今年こそ。先週見逃したので今週こそ。
そんなホームアローン、TLになにやら面白そうなのが流れてきました。
ゲーム版『ホームアローン』と主役のマコーレー・カルキンが怒りの再会。クソゲーに鉄槌を下す動画シリーズ「AVGN」に出演 https://t.co/Y1qU0WeCuS pic.twitter.com/7fnTN1H5v0
— 電ファミニコゲーマー (@denfaminicogame) 2018年12月18日
ナニをドゥしたら、ナニをドゥすれば、ナニをドゥしても、誰が遊んでもクソなゲームってのは世の中にはあります。
ただ、これだけ多くの機種で幾度にも渡りゲーム化されてクソゲー皆勤賞な映画も珍しいですね。
スターウォーズと双璧レベル。
動画は英語がわからなくても雰囲気で察することもできますし、リンク先に簡単な日本語訳もついているので今週末の放送と合わせてぜひ。
ちょうどコレ読んだので今回は映画とゲームについて。
せっかくなので邦画&ファミコンでいきます。
あと、このブログは悪口を言わないのがモットーなのでクソゲーではなく名作3本をご紹介(もはやクソゲーは蔑称ではなくなりつつありますが)。
霊幻道士
メーカー:ポニーキャニオン
発売:1988年
ジャンル:アクション
裸ソフト実勢価格:500円
いきなりクソゲーじゃねえかって?
いえいえ、クソゲーとバカゲーは違いますよ。遊べるし笑える、最高じゃないですか。
30代以上の方ならご存知のB級大ヒット映画の霊幻道士。キョンシーって言った方がわかりやすいですかね。
ファミコンの方は、道士となってキョンシーに襲われた村々を救う名作バカゲーアクション作品です。
ナニがバカなのか?
終始舐めた口を独特の口調でかましまくる弟子とマヂリアクションする道士の掛け合いがステージ間にいちいち割り込んできます。
ついでに村人もバカばっかりです。
キョンシーも大抵の奴らはパターン読むとハメまくりなのでバカばっかりです。
そんなバカ要素ふんだんな今作ではありますが、操作性やパワーアップ要素についてはなかなかガッチリなんです。あの悪名高きポニーキャニオンのくせに。
キョンシーを倒すとバカな村人どもから古法書がもらえます。
それを村々にある道場へ持って行き、修行の対価として納めると技を覚えることができます。
ただ、修行はなぜかクイズです。
やっぱりバカです。
当たり外れはありますが、なかなかバリエーションが豊富で新しい技を習得するのは楽しいです。
というよりこの要素が無いと、敵のバリエーションが技よりも全然少ないので飽きます。やっぱりバカですね。
グラフィックまわりもかなり力が入ってますのでぜひに。
なお、権利関係で配信は絶望的。
時空の旅人
メーカー:角川書店
発売:1986年
ジャンル:アドベンチャー
裸ソフト実勢価格:200円
こちらも30代の方ならおなじみ…ではないですね。
角川が製作したアニメ映画のゲームです。
やっぱりクソゲーじゃねえか?
いやいやいや、こんなに知的で教育的なゲームが30年以上前に発売されていたのですから、日本人の歴史教育に対する強い想いを感じられる素晴らしいバカゲーですよ。
私はこのコケた映画を見たことはありませんが、主人公であるこの女子高生はゲームには出てきません。パッケージにもソフトラベルにもデデンとど真ん中にいるのに。はい、バカその一。
隅から隅までこのゲームはフローチャートまで自作して遊び尽くしましたが、一度も出てきませんでした。
代わりにこのバカを操作してタイムマシンで様々な時代の日本へ行き、歴史を改変し戦争のない平和な世界に書き換えるというのがこのバカの目的のようです。
延々と偉人たちの質問に二択で答え、最悪の場合は偉人たちに斬り殺されガメオヴェラ。PL学園ばりに選択肢は、YES or NOオンリー。はい、バカその二。
ただ、私はこの偉人たちとのやりとりが子供ながらにとても面白かったんですよ(ドット絵で完璧に偉人たちの特徴を捉えているところも素晴らしい)。
彼らのセリフはかなりシュールかつバカなものが多く、子孫の方達が知ったらキレるだろうなというのもたくさんありますが、私にはかえってリアリティがあるように感じますね。気に食わないとすぐにぶった斬るとこも。
まともなメーカーにアイデアだけ持ち込んでいたら本当に名作になっていたかもしれません。天下を取り損ねたのは信長の呪いでしょうか?
このゲーム、時代を先取りしたマルチエンディングでして、殺人鬼たちのバカ質問を乗り越えてEDまでたどり着くと様々な未来の姿を見ることができます。
はい、バカその三…ではありませんね。けっこうな予言っぷりでしょ(私は食料戦争のやつが怖かった)。
どうやら30年以上前から、日本人はこんな時代になることはわかっていたようですね。
なお、こちらも権利関係で配信は絶望的なのでぜひとも実機にて。
スウィートホーム
メーカー:カプコン
発売:1989年
ジャンル:RPG
裸ソフト実勢価格:1200円
ラストは30代以上の方々にはおなじみ、伊丹十三総指揮の映画をモチーフにした名作RPGです。これは正真正銘の名作。ファミコンRPG最高傑作と言っても過言ではありません。
ご存知バイオハザードの原型となったゲームでもあります。
映画自体はB級もB級なジャパニーズバブリーホラーなのですが、うまいこと映画のエッセンスだけ拝借して迷作をゲーム史に残る名作に仕上げております。
グラフィックだけ見ると、現代からすればちぃとキツイかなと思われるかもしれませんがこのチープさが逆に怖さを引き立てるんですよ。
はっきり言って今やってもこのゲームはかなり怖いですし、今やっても遜色なく面白いです。贔屓目なしに。
舞台は呪われた廃墟、お金もお店も宿屋もない。アイテムは落ちているだけで有限。一度死んだキャラを蘇らせる呪文も教会もなし。
行く手を阻む数々の仕掛けと謎解き。
未知のエリアへ進む際の扉を開く演出。
そう、バイオハザードって30年前に基本形は完成してたのです。
自分で殺した我が子を取り返しに来るラスボス間宮夫人戦はゲーム史に残る名勝負。ココは映画に忠実。
こちらもご多分に漏れず配信は絶望的というか関係者が全員この世からいなくなるまで無理でしょう。
まさに呪いのゲーム。
元となった映画作品同様、内容はピンキリな映画ゲーではありますが、他にも奇作大作はたくさんありますのでまたの機会に。
(なお、このゲームはその大部分が正真正銘のク◯ゲ◯なんだけど……関係ないね!)